株の自動売買に利用するトレードステーション

トレードステーションの概要
トレードステーションは、1991年に米国のTradeStation社によって開発されて、全世界で利用されているトレードツールです。アメリカでは多くの金融雑誌関係の賞を受賞するなど大変高い評価を受けています。そのTradeStation社は、2011年にマネックスグループとなりました。
日本では日本版のトレードステーションをマネックス証券の口座で利用できます。このソフトは基本的にはアクティブトレーダー向けの高機能トレードツールではあるのですが、株式のシステムトレードを行うことにも注目すべきです。日本では個人が株式のシステムトレードを行えるツールは非常に限られており、その存在をあまり知られていないのが実情です。トレードステーションの利用は無料のうえ、近年ではこのツールを利用している人が多く使っているマネックス証券のトレードステーション専用の売買手数料が全面改定されて取引手数料が下がり、コスト面でもより使いやすくなってきました。
トレードステーションは、株式トレードに対して非常に多くのツールが利用可能であるとともに、プログラミングに詳しい人であれば新たなツールの開発や自動売買のシステム構築を自分で行うこともできます。株式投資において無料で使える中で最も機能が充実している最強トレードソフトと言えます。
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日本でのトレードステーションの利用
日本の株式口座でトレードステーションを利用できるのはマネックス証券です。トレードステーションを利用するためにはマネックス証券の口座を開設します。すでにマネックス証券の口座を持っている場合は、新たにトレードステーションの利用申し込みを行うことで利用が可能となります。
ただし、もともとマネックス証券を利用している人がトレードステーションを使うためには以下の点に注意が必要となります。今までの総合口座の取引と併用してトレードステーションを利用することができない仕組みとなっています。
≪いままでの証券口座からトレードステーションへの切り替え注意点≫(概要)
- トレードステーションの取引手数料は、証券総合取引口座とは別体系
- マネックスポイントの付与は対象外
- IPO、POおよび立会外分売へのお申込み、単元未満株(ワン株)の取引き不可
- 証券総合取引口座のウェブサイトから日本株取引は不可、全てトレードステーションのツール内で取引を処理
- 日本株に関するアラートメール等は利用不可
- 「みまもるくん」の契約は自動解約、「スタート信用」は要解約
- トレードステーションのご契約中に利用できないツール:マネックストレーダー、マーケットライダープレミアム、MarketWalker、ロングショート分析ツール、クォンツプレミアム、マルチボード500、マネックスアドバイザー
- システム処理の時間帯は証券総合取引口座にログイン不可
- 先物オプション、FX PLUS、米国株の取引に時間帯制約有
- 「スマート積立」の積立契約をされていた場合、積立契約を自動解約
証券取引口座と大きく変わるのは株の売買がトレードステーションから行われる仕様となることです。なお、IPOなどに参加できなくなるのはデメリットですね。また、NISAについては、実質的には別口座の取り扱いとなっているため、トレードステーション利用開始後も口座の維持や株式の売買に制限が生じません。
株式の自動売買が可能
トレードステーションにとっては一つのツールにすぎない機能ということになりますが、株式の自動売買(システムトレード)が可能です。
≪特徴≫
- 特別なプログラミング知識がなくてもシステムトレードが実行可能
- トレード戦略のバックテストがわずかな処理で簡単に確認できる
- 複数の戦略の組み合わせや自作の戦略の検証など利用者の思いのまま
さすがに自分で売買戦略を新しく作るためにはトレードステーション専用の言語を理解する必要がでてくるため、敷居が高くなります。しかし、トレードステーションではストラテジーというプログラムを書き込んだファイルを取引する銘柄のチャートに適用して自動売買を行います。ストラテジーは日本語に訳すと「戦略」という意味なのでそのままの名称です。FXのMT4をご存じの方であればMT4でFX自動売買を行うことができるEAと同じと考えていただければわかりやすいと思います。
トレードステーションの自動売買の便利なところはストラテジーを銘柄のチャートへ適用したと同時に過去の取引結果についてバックテストの計算が行われます。このため、ストラテジーを利用した場合の過去の取引結果を瞬時確認することができるのです。FXのMT4ではこのバックテストを正確に行うためにはちょっとしたテクニックを要求されたりするのですが、トレードステーションのバックテストではそのような心配はいりません。また、ストラテジーの内部にパラメーター値がある場合はその値の最適化にも利用可能です。実資金での自動売買を行う前に十分な検証を行うことができます。
分析ツールが充実した投資家の武器
以下はトレードステーションが持つ主な機能です。株式の自動売買だけであれば、他の機能がわからなくても取引可能ですが関連して覚えておく機能がでてきます。
- レーダースクリーン
- マトリックス(板情報)
- 取引機能
- チャート分析
- 注文機能
- マルチビューア
- アルゴ取引
- システムトレード(自動売買)