株の自動売買を始める銘柄として最適なものは2つ

3千を超える銘柄からターゲットをどう絞るのか
よし、株の自動トレードを始めるぞと意気込んでみたのですが、よく考えると日本の株式市場に上場されている銘柄は3千社を超えるほどあるわけです。これだけ多くの会社の中から自動売買を行う銘柄を選ぶ必要がありますが、これから株式の自動売買をやってみようと考えたときにどこから手をつけたらよいか迷うことも。
自分もはじめるときにここで一旦立ち止まりました。同じように自動売買が良く行われているFXの世界では、MT4などの自動売買に利用される一般的な通貨ペアはそんなに多くありません。FXと株式とを同じに取り扱うことはできませんが、そんなことを参考にしながら頭の中を整理しました。
自動売買を行う前提から考える
安全に株の自動売買を行うためには、発注した株の取引に支障がでないことが前提です。最初から大ロットで自動売買を行う人は滅多にいないはずですが、自分が発注した株の売買で株価の値動きが変わるような銘柄は候補から外すべきです。
たとえば、一日に数万株しか取引がない銘柄に自分が万単位の売り買いを持ち込んだ場合、株価に大きな影響を与えるであろうことはだれもがなんとなく予想できる現象です。取引量が少ない銘柄は新興市場に多く存在し、時には100倍まで株価が値上がりして会社名が有名になるということもありますし、乱高下を繰り返す銘柄もあります。自動売買に利用されるストラテジーは、過去のデータをもとに考えられた戦略です。一定のルールに沿って株価が動くことが望ましいため、乱高下を繰り返す銘柄は自動売買の銘柄としては適正とは言えません。
このように考えると、株式の自動売買に利用する銘柄は、毎日の市場で安定した取引量がある人気の銘柄が良いということになります。自動売買をはじめたころは取引量が多い銘柄であったが、人気が薄れて取引量が過去に比べて極端に少なくなることもあるため、自動売買を行う銘柄では定期的に取引量の推移を確認することが大事ですね。あまり細かいことを言わなければ、時価総額が大きい会社の株式をターゲットにするのがおすすめです。
参考:時価総額上位 10社
- 2018年6月1日時点
順位 | 証券コード | 銘柄名 | 時価総額(億円) |
1 | 7203 | トヨタ | 232,391 |
2 | 9432 | NTT | 106,895 |
3 | 9437 | NTTドコモ | 104,978 |
4 | 8306 | 三菱UFJ | 92,602 |
5 | 9984 | ソフトバンク | 85,433 |
6 | 6861 | キーエンス | 82,484 |
7 | 9433 | KDDI | 73,960 |
8 | 6758 | ソニー | 65,468 |
9 | 8316 | 三井住友FG | 63,975 |
10 | 7267 | ホンダ | 62,784 |
11 | 7974 | 任天堂 | 61,201 |
12 | 7182 | ゆうちょ銀 | 61,110 |
13 | 2914 | JT | 58,050 |
14 | 6178 | 日本郵政 | 56,160 |
15 | 6098 | リクルート | 51,472 |
16 | 6594 | 日電産 | 51,310 |
17 | 9983 | ファストリ | 49,759 |
18 | 7751 | キヤノン | 49,363 |
19 | 8411 | みずほFG | 48,520 |
20 | 8058 | 三菱商 | 48,434 |
銘柄の選定に迷ったらETFの利用がおすすめ
ETF(イー・ティー・エフ)とは、「Exchange Traded Fund(上場投資信託)」の略で、株価指数(日経225やTOPIXなど)や商品価格、商品指数、業界平均指数などに連動するようにつくられた取引所に上場している投資信託で、株式銘柄と同じように売買ができます。テレビや新聞等で目にする対象指数に連動するようにできているので、上昇したのか、下落したのかすぐに判断できるなど、取引がはじめての投資家にも理解しやすいことがよいところです。なお、ETFは裏付けとなる資産を保有、その資産は信託銀行に保管されているため、万が一運営会社が倒産しても投資した資産が守られる商品です。
一般的に言われている投資信託では、購入・売却時に投資信託の価格に対して一定の手数料を別途とられる場合があります。ETFも投資信託なので同じ扱いと勘違いされることもありますが、既存の指数等を使った商品なので運営コストが非常に安いこと、市場の価格が手数料分を反映したものとなっており、証券会社の取引手数料以外に目に見えにくい追加の取引費用が発生しません。ETFは国内株式と同じようにリアルタイムで取引できるので、取り扱いは上場株式の銘柄と何ら変わりありません。
ETFは対象指数に連動するようにできていることから、対象とする市場や銘柄群の平均的な値動きに近く、個別の銘柄に比べると価格の動きが緩やかになることが多いです。このため、市場の方向性に合わせた自動売買を行う対象として適応性が高いといえます。ただ、すべてのETFが自動売買にとって良い銘柄かというと、そうとも言えません。中には相当に取引量が少ないETFも存在しますし、対象指数にレバレッジを利かせて連動するタイプもあるので、株の自動売買では安定性がよいものを選ぶのが大事です。取引量が豊富なETFを代表する銘柄としては以下のものがあります。
日経平均株価に連動するタイプ
- 上場インデックスファンド225(1330) 時価総額約2兆9000億円
- ダイワ上場投信- 日経225(1320) 時価総額約2兆5000億円
- 日経225連動型上場投資信託(1321) 時価総額約5兆7000億円
- MAXIS 日経225上場投信(1346) 時価総額約1兆3000億円
東証株価指数(TOPIX)に連動するタイプ
- TOPIX連動型上場投資信託(1306) 時価総額約7兆7000億円
- 上場インデックスファンドTOPIX(1308) 時価総額約3兆3000億円
まとめ
株の自動売買を始める銘柄としては、市場規模が大きく取引量が豊富で安定的な動きをする銘柄が最適です。自動売買の利用に望ましい銘柄は「総時価が大きい会社」と「ETF」の2つになります。
自動売買で利用するストラテジーは、過去の相場の動きから導き出されたテクニックや相場の癖をプログラミング化したもので、過去の相場に対して優位性をもつ取引ルールです。未来の株式相場がまったく過去と同じようになることはまずないわけですが、安定した取引量をもった銘柄ではアクシデントがない限り荒れることが少なく、過去の相場の動きの再現性という面で優位です。自動売買はストラテジーの動作を人が随時管理しなくてもよい状態にすることが本来の目的ですので、安定した相場形成が約束されている銘柄を選ぶことが必要です。
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